朝顔日記

劒岳早月尾根日帰り山行

2007-09-24

今年は、近代になってからの劒岳登頂100周年(陸地測量部の柴崎芳太郎観測官が初測量)の年であり、地元に住んでいながらこれまで劒岳に登ったことがなかったので、日帰りで劒岳に行って来ました。別山尾根がもっともポピュラーなコースなのですが、それだと高い交通費が必要であり、出発の時間も制限されるため日帰りは無理なので、距離は長くとも安くいける早月尾根コースで行きました。

9月23日、午前3時に自宅を出発して、登山口の馬場島には4時半頃に到着。まだ真っ暗なのでヘッドランプをつけて午前4時45分に出発です。松尾平あたりまではぼちぼち進んでいったのですが、タイムトライアルでもしているかのような後続の人たちに追い抜かれたら、ついそのペースについていってしまい、オーバーペースになっているのに気が付いたときは、結構疲れていました。その後歩きのモードを長時間歩けるモード(何)に切り替えて事なきを得ます。:p)

夜が明けて周りが見えるようになってみると、案外いい天気ではなく、遠望は利くものの回りの山は雲の中にあるといった状態です。それでもたまに雲が晴れた時を狙って写真を撮ります。

写真:猫又山を望む

標高を上げるに連れて、次第に天気は回復傾向で、右に奥大日岳を見る頃になると曇ってはいるものの結構いい天気になって来ました。

写真:奥大日岳を望む

3時間45分ほどで、距離的には3分の2、気分的には行程半ばの早月小屋に到着。行動食などを補給します。

写真:早月小屋を望む

小屋の方と話していましたが、例年今の時期はぼちぼち雪が降ってくるとのことでしたが、今年は標高 2200m の早月小屋あたりでもまだまだ気温は高く、紅葉もあまり進んでいないようでした。目を東に向けると、小窓尾根が荒々しく伸びていました。

写真:小窓尾根

そして、上を見上げるとこれから行く山頂方面がかすかに見えています。まだまだ山頂は遠いようです。

写真:早月小屋から劒岳を望む

早月尾根は、200mごとに標高を示す標識が立っているのですが、2400mを越えた辺りから徐々に岩場が増えてきて、2600m を越えた辺りからストックを使うより、手を使って登ったほうがよいような岩稜ぽい道になってきます。

写真:2600m 付近より見上げる劒岳

2800m を過ぎると、カニノハサミなど、有名な鎖場なども現れ、登山道もかなりきわどい道になってきます。ここらあたりで昨日早月尾根を登って劒岳を越え、別山尾根を下り剣山荘で1泊ののち、再び別山尾根を登って、劒岳を越えて早月尾根を下るシュンちゃん(誰)一行とすれ違いました。

写真:2800m付近

カニノハサミなど、鎖が下がった難所を過ぎても道を外すと命がないような道が続きます。

写真:2900m辺りの岩稜

混雑した別山尾根が右手のほうに見えてくるとまもなく頂上です。

写真:別山尾根の登山道を望む

といっても、まだまだヤバイところもあります。

写真:鎖場を通過する先行パーティ

午前11時50分、ようやく山頂到着です。休憩時間を入れて、登り7時間ほどかかったことになります。うまい具合にガスが晴れて劒沢方面もすっきり見えました。

写真:劒岳山頂より劒沢を望む

山頂で40分ほどゆっくり休憩。9月下旬の 3000m とは思えぬ暖かさでした。今回は軽量化のためビールは持参しませんでした。酔っぱらっていると危ないですし。:p)

休憩のあとは今来た道を戻るのみですが、下りも 2600m を過ぎるまでは緊張を強いられます。途中休憩を入れて、2時間ほどで早月小屋に戻りました。ここから下は長いとはいえ、普通の登山道なので、早月小屋でビールを仕入れてとりあえず乾杯です。3時間あれば、まぁ下まで降りられるだろうと考えましたが、どうにか目論見どおり午後6時に馬場島に下山することが出来ました。途中雨が降ってきたりしてかなり暗くなってきていたので、もう30分も遅かったら下山時もヘッドランプのお世話になるところでした。

とにかく、100周年記念の年に劒岳に登ることが出来てよかったです。翌日の今日は久々に筋肉痛になっています。:p)

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この記事へのツッコミ

1: 無明 (2007-09-24T18:55:08+09:00)
 やっぱり日帰りでしたか (^_^;)
 でも早月尾根というと難コースというイメージがあるのですが、それを日帰りですか。私には 乂・д・)ムリ
 でも劔岳には死ぬまでに一度は登ってみたいですね。
2: 黒部のシュン (2007-09-24T19:08:32+09:00)
どーもー。剱に登頂されたって事より、大和さんが剱岳初めてと言うことに、まったくしっくりきませんでした、と言うかあーびっくりでした。ともあれ「早月尾根日帰り」という枕ことばつきでの剱岳登頂おめでとうございます。会った時自分は2日目で足が悲鳴を上げ始めてたので、気持ちをリセットでき助かりました。それと日記読み馬場島着が1時間程しか違わなかったことを知りました。
3: のり (2007-09-24T23:16:02+09:00)
難コースかどうかはともかく、距離、標高差ともにそれなりに長いので、日帰りするのは大変ですね。そういう山だけに、日帰りのタイムアタックする人たちもたくさんいるようですが。まぁ、日帰り云々はともかく、是非一度登ってみてください。>無名さん
もしかしたら、早月小屋でまだ宴会しているのではと探したのは秘密です。>シュンちゃん
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