不完全なCSS対応ブラウザ対策
2003-06-07
今のところ、mozilla 系のブラウザがもっとも標準準拠で、css の解釈についても優れていると思いますが、世の中そうでないブラウザを使っている人も非常に多いというか、ほとんど IE しか使われていないといってもいいくらいなのかもしれません。css に対応していなければ対応していないでそれは問題ないわけですが、不完全に対応しているばっかりに、その css を無視してくれればいいのに不完全な表示を行ってしまうブラウザもあるわけです。その際たるものが、NN4だったりするわけですね。もちろん NN4 に限らず、そういうことはありうるわけですが。
読めなくては話しにならないので、UAによって多少見映えの違いが出るのはしょうがないとして、どうやってそういう読めなくなるような事態を回避するかということが問題になります。俺は仕様に沿って css 書いているんだからそんなことは知ったこっちゃない、という立場も当然ありなわけですが、そういうことを言っていられない立場があるのもまた事実。
具体的にどうやってこういった問題を回避するかというと、おおまかに分けて 2 通りの方法があると思います。ひとつは、html のほうで何とかする方法。もうひとつは、css のほうで何とかする方法です。前者の方法で、代表的な手法と言えば、UA を判別して、それぞれの UA に応じた css をあてがういわゆる「UA 振り分け」ですね。JavaScript や SSI、php などを使って振り分ける方法が使われています。後者の方法でよく使われているのが、各 UA のバグを逆手にとって、都合の悪いスタイルを適用させない方法ですね。
そんなことをいろいろ考えていたら、4月に行ったウェブアクセシビリティ・セミナー in 東京を受講した際に、zspcの大藤幹さんが、こんなことを言っておられたのを思い出しました。最近の海外のユニバーサルデザインを標榜するサイトでは、表示に関するブラウザの問題はスタイルシートで回避する
ことが多いと。
確かに、css に関する不具合は見映えに関することだから、css で回避するの妥当なような気もします。また、そうすることで問題を css 内部だけに限定することも出来ます。やたらと css の見通しが悪くなるという弊害(?)もありますが。
今日、css とかはほとんど素人(?)のエブチ君(誰)にそんなようなことを話していたら、もし UA の不具合が直ったらどうなるの?
と尋ねられました。私は、「それが直るころには、UA 自体がバージョンアップしているだろうから大丈夫なんじゃないの?」と答えましたが、ちょっと我ながら苦しいなと思いました。そんなことは誰も保証してくれません。そして現状だとUAがバージョンアップする度に不都合はないか確かめてみないといけません。いつまでたっても UA の不具合に付き合うという不毛なことをし続けなければいけないのかと悲しくなりました。
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