朝日小屋小屋開け
2003-06-16
15日(日)に朝日小屋の小屋開けに行ってきました。大量の物資をヘリで荷揚げして昨年の10月半ばから冬期間閉鎖していた小屋を開けるのです。ここ数年、私もこの小屋開けのときに朝日岳へ登っている。行きはヘリに乗って行けるのでラクチンなのです。:p)
何故、私が小屋開けに際して登っているかというと、電気屋さんが毎年この時に登るのですが、彼の下りに付き添わないといけないからです。というのも、今の時期の朝日岳は、まだ3分の1以上雪の上を歩かないといけないわけで、当然登山道はまだ雪の下になっているために、ルートを知らない人だとまず歩けないわけです。特に今の時期は梅雨時でガスっていて視界が効かない場合も多いですから。
15日の早朝、朝日小屋の管理人から天候がまずまずなので予定通り荷揚げを行う旨、連絡を受け、急いで朝日岳の登山口でもあり、荷揚げのヘリポートでもある北又へ向かう。北又で差し入れられた朝食などとっていると、遠くの空から爆音を響かせてヘリがやってきました。最初に管理人他2名が搭乗して朝日小屋へ向かう。その後しばらく天候がいいうちに物輸したほうがよかろうということで、各種物資を荷揚げします。天候は雨は降っていないものの、曇っており特に山の高いところにはガスが残っている。北又へ向かう車の中から朝日岳を見ると、朝日小屋のある辺りから上部は雲に覆われているような感じで、だいぶ微妙な状態でした。ヘリコプターは完全に有視界飛行なので、ガスると飛べないのです。
当面どうしても必要なものを優先して物資を何度も荷揚げします。そのうち、天候の状態が思わしくないので、しばらく様子を見ますとのこと。その間に、ヘリは給油していたので、それを見学させてもらう。私は何度もヘリに乗ったことがあるのですが、まじまじとコクピットの中を覗いたことがなかったので、この機会によく見させてもらう。まぁ、見ても何にもわからないんですが。:p)
ヘリの燃料はいわゆるジェット燃料なんですが、あれはごく安いものらしいですね。言ってみれば灯油に混ぜものが入っていないものくらいなものだそうです。家庭用の灯油は色々添加物が入っていますが、それが入っていないので、かえって安いくらいなものだそうです。ちなみにリッターどのくらい飛びますかと整備士の方に尋ねたら、おおむねリッター1km位だと言っていました。
そうこうしているうちに、また天候の状態がよくなってきたので、今度は人送です。やっぱりどうしても必要な人から先に上がります。ということで、私の出番は一番最後です。それでも、電気屋さんと電話の工事をするNTT関連会社の方と一緒です。:p)
今回は、パイロットの隣の席も空いていたので、すかさず手を挙げてパイロットのとなりに乗せてもらいました。前の席は足元までガラス張りで大変眺めがよいのです。私は高所恐怖症ですが、ヘリは大丈夫です。:p)
歩いて登ると標準のコースタイムで6、7時間かかるところをわずか4分弱の時間で北又から朝日小屋まで行ってしまいます。途中写真を撮ろうと思うのですが、写真を撮っているとファインダー越しの世界で面白くないので、程々にしておきます。それでも、登山上の注意する箇所などを通過する際は、それなりに写真に納めたり、心に留め置くようにしました。一応。:p)
小屋に着くと辺りはまだ一面銀世界というか、雪だらけです。さすがに小屋のまわりは雪が解けていますが、小屋の前の朝日平は一面の雪原です。
すでに先着した人達が到着した荷物を小屋の中に運び入れつつありました。これからが本番です。10分と間をおかずに次々と荷物が到着します。梱包を解いて急いで小屋の中に運び込みます。小屋の玄関は荷物でいっぱいです。荷物の中味は、食料や大量のビール、米、冷蔵庫、食器棚、毛布類、今年新たに入れ替える食器類、その他もろもろで、段ボールの数に換算しても何百個もの数になるのではないでしょうか。とにかくそれを中に運び込み、運び込むスペースが無くなるので中は中で荷物を移動して…、ということを繰り返します。
私も途中から中に入って荷物を移動していたのですが、毎年難儀するのが米です。米は3階の倉庫に入れることになっているのです。ということは3階まで米を担いで登らなくてはなりません。もちろん、エレーベータなどはありません。米袋は1袋30kgあります。これが40袋弱ありました。ほぼ1トンです。これを他の人と二人で担ぎ上げました。重いのもそうですが、いきなり2000m以上の高所へ上がって激しいことをするのですぐに息が切れます。そう、空気が薄いのです。喘ぎあえぎ、どうにか米を担ぎ上げて、ようやくひと段落着いて一服です。
このあとさらに、難解を極める冷蔵庫等の搬入が待ち受けていました。
続く
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