朝顔日記

雨具

2003-07-16

先週の金曜日から日曜日にかけて山へ行っていたんですが、土日はともかく金曜日はメチャメチャ天気が悪かったです。どのくらい悪かったか日記風に書いてみます、って日記なんですが。:p)

栂池自然園を出た時は曇りでまだ雨は落ちていませんでした。それでも今にも降り出しそうな気配だったので、11 人のメンバーのうちの何人かはすでに雨具のズボンを履いてスタートしました。私も途中で履くのが面倒なので、履いて出ました。1時間程度歩いて天狗原で一服している時にぱらぱら降り出したので、私は私は上着も着ました。何人かは同様に上着を着たようです。

ズボンはともかく上着を着ると相当に暑苦しく汗をかくので蒸し蒸しします。しかし、私たちの着ている雨具はほとんどが Gore-Tex という透湿防水なフィルムをラミネートした高性能雨具なので、そこらのビニールカッパとは比較にならないくらい快適です。雨具の中は外からの雨だけでなく、内側の汗でも濡れるのですが、透湿性があれば内側からの濡れを大幅に軽減することができるからです。Gore-Tex というのは、水滴よりも小さく水蒸気の分子よりも大きい穴を持つふっ素系の多孔質フィルムなので、雨は通さないけれども、汗は抜けるというほんとかいなという夢の素材なのです。が、それでもやっぱりそんなものでも着ていると風通しが悪いので汗だくです。:p) 結局たいした降りではなかったので、私もすぐに脱いでしまいました。

白馬乗鞍岳の山頂付近からいよいよ本格的に降り出してきたので、さすがに全員雨具を身に着けました。白馬大池にある白馬大池山荘に着いた頃は、外で昼食を食べられる状態ではなかったので、小屋で休憩させて頂き、昼食を取りました。昼食をとっているころから相当雨足は激しくなってきていましたが、私たちが出発するころにはまた少し収まったようです。そのかわり、今度はルートが稜線になってきたのもあって、相当に風が強くなってきました。また、小蓮華山の直下あたりの高度から深いガスの中を歩くようになってきました。小蓮華山の山頂で休んでいた時も、ジッとしていると寒さを感じるようになってきました。雨具は風も遮ってくれるのですが、もし雨具を着ていなかったら相当に体温を奪われていたことでしょう。雨の量はたいした事ないのですが、風が強いために風上側の顔の表面が痛かったです。

三国境を過ぎて、白馬岳への登りにかかるころから、風の勢いはさらに増してきて、時折立ち止まらないと歩行できないくらい強い突風が吹いたりするようになってきました。ピークは、白馬岳の山頂でした。富山県側から長野県側に向かって風が吹いていたのですが、白馬岳は典型的な非対称山稜で、富山県側はなだらかなのに長野県側は切り立った崖です。そんなところで飛ばされそうな突風が吹くのだからたまりません。そういう時は身を低くして耐風姿勢でしのぎます。私は高所恐怖症なので、なるべく富山県側を歩くようにしていました。:p)

山頂を過ぎれば、少しは風が弱まると思ったのですが、今度は横風ではなく、まともに向かい風になってしまいました。雨交じりなので顔は痛いし、水滴がついて使い物にならないので眼鏡を外しているのに、しっかり目を開けているのもつらい状態で、つまずかないように歩くのが精一杯でした。

どうにか白馬山荘に逃げ込んで、ようやく人心地ついたわけですが、何しろひどい天気でした。

山道具の中で何が一番大切かと言って、雨具ほど大切なものはないと言っておきましょう。もしああいう悪天候の中でたった一枚の布切れがなかったら相当ひどいことになっていることでしょう。雨と風を防ぎ、中からも濡れない雨具、それだけが悪天候からわが身を守ってくれるわけです。もし雨具を買うことがあったら、ぜひ透湿防水素材のものをお薦めします。

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