音楽の話しその2
2003-01-03
前回の続きです。
ファーストライブ
今もないですが、あの頃は本当にお金を持っていませんでした。毎日オールアローンに通っていたので、あまりメシは食べんかったです。私は身長 170cm ほどで、現在の体重は多分 64kg くらいだと思いますが、あの頃は 52kg しかありませんでした。メシ食う金があったらオールアローンに行っていたのです。
その頃好んで聴いていたのは、後期のコルトレーンとか、アルバート・アイラーとか、エリック・ドルフィー、日本人だと阿部薫のほかに、山下洋輔トリオとかですね。
後期のコルトレーンは、最後に究極のエクスタシーを得るために、長い時間かけて積み上げてゆくような演奏スタイルで、ヨーロッパでのライブアルバムに好演が多いように思います。コルトレーンカルテットにドルフィーがフルートで入って、コルトレーンがソプラノサックスを吹いている "Impressions" や "My Favorite Things" なんかが入っているライブアルバムがいいですね。海賊版等いろいろあるみたいです。
アイラーは、アルバム "Spritual Unity" がなんと言っても代表作でしょうが、それ以外のものもすべて好きです。元々マーチングバンドにいたせいか、それっぽいものもやりますが、ああいうのもいいですね。あとアルバム "My Name Is Albert Ayler" に入っている "Summertime" は、絶品です。
こうやって、気に入ったものをひとつづつ書いて入るときりがないので、以下略します。
ある時、急にテナーサックスが手に入りました。富山の友人が、高校のブラスバンド部で廃棄になったものをもらってきたのです。アルトとテナーがひとつづつあったのですが、私のところにテナーが回ってきました。これで、私もアイラーになれると思いました。隣に住むN沢も、ヤマハの一番安いトランペットを購入しました。彼はドン・チェリーになるそうです。
初ライブは、たしか大学祭の時だと思います。学生会館の小さな部屋を借りて二人でデタラメをやりました。多分楽器をはじめて1ヶ月ほどしか経っていなかったはずです。それまで人前で演奏などしたことがなかったのですが、希望に燃えていたので腕前がどうとか、恥ずかしいとかそんなことはまったく思いませんでした。しかし、あとで録音したテープを聴きかえしてみたらがっかりしましたし、あまりにひどい演奏(?)で情けなくなってしまいました。音だけはしっかり出せるようにしないとイカンと思い、それからは結構練習しました。
サックスでもギターでも太鼓でも楽器はなんでもそうなんですが、その楽器を「鳴らす」というか音を「出しきる」のが一番大切なんだと強く感じました。音程とかリズムとか、そういうのも大事なんだろうけど、基本は「音」だと。誰よりもでかい音が出したかった。
(その3へ続く)
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