ウェブアクセシビリティ・セミナー2003 in 東京
2003-04-20
19日に、ウェブアクセシビリティ・セミナー2003 in 東京 に行って来た。前からこういうセミナーに出てみたいと思っていたが、地方在住ゆえになかなかそれもままならなかったんですが、今回は運よくうまい口実が出来たので、参加出来た。:p)
セミナーの講師は、石川准氏、ISOのプロ(?)三樹弘之氏、ZSPCの大藤幹氏で、コンテストの総評は、私がつねづねマウスパッドでお世話になっている(謎)、我等が神崎正英氏という、豪華メンバーです。
また、セミナー会場は、いろいろな障碍者の方々も来られていて、主催者側もそこらあたりはいろいろ配慮しているようで、車椅子でも使えるトイレの案内や、聴覚障碍者向けにパソコンによるセミナー内容の要約筆記なども行われ、初めて体験することも多く非常にためになりました。
石川氏は全盲で、セミナーのために用意されたパワーポイントのプレゼン画面も、JAWSというスクリーンリーダーで操作されていた。
セミナーの途中で、パワーポイントの画面をブラウザ(winIE)に切替えて、いくつかのサイトについて言及された時に気が付いたのだが、私は、IBM の HPR v3.01 が JavaScript や、CSS がオンのまま、動作することをよくない実装だという考えを持っていたのだが、それは間違いだった。自ら音声 UA の開発も行っておられる石川氏の分類によれば、音声読み上げ UA は、以下の3種類にわけられるという。
- IE のコンポーネントを使った音声ブラウザ
- IE + スクリーンリーダー
- 独立の音声ブラウザ
この分類に従えば、HPRv3.01 などは、1番目のものになるわけだ。HPRv2.5などは、NN4.x のコンポーネントを使うので、厳密に言うとこの分類は違うと思うが、ここではそれについては割愛。
スクリーンリーダーというのは、パソコンの画面を音声化するソフトなので、いろいろなアプリケーションを音声で読み上げて利用することを可能にする。ということは、webを閲覧するのに組み合わせる視覚系UAは、IE だけではないということだ。もちろん、どんなアプリケーションでもスクリーンリーダーを使えば読み上げされることが出来るわけではないが、対応したアプリケーションであれば、それを使って web のブラウズも可能だということで、試していないのでわからないが、もしかすると Phoenix の画面を読み上げさせることもできるかもしれない。つまり、スクリーンリーダーがどんな視覚系UAと組みあせて使われかはまったくもってわからないということだ。
ということは、音声読み上げ対応の web ページを作る場合に、JavaScript の有効・無効とか、CSS の有効・無効とかを前提にページを作るということ自体が、誤ったことだったのではないかと思うに至った。デバイスに依存しないということは、まさにそういうことなのかと反省することしきり。修行が足りないなぁ。<漏れ
神崎氏も大藤氏も触れておられたが、結局 valid な html や、css を書くことが最も大事なことなんだなと、今さらながらに実感したセミナーでした。
セミナー終了後、既存サイトの部、個人サイトの部門で優秀賞を授賞されたおおさかな手帳の犬神さんとともに吉野屋へ。なぜに吉野屋へ行ったかというと、どんな話しの流れでそうなったのか忘れましたが、彼女がいまだかつて吉野屋へ行ったことがない(!)ということが判明したから。(w
吉野屋のあとは、喫茶店で音声読み上げUAや自治体サイトの話題で盛り上がり、楽しいミニオフ会でした。:-)
- おまけ
- 犬気圏<音声ブラウザ メモのメモ(犬神さん)
- 犬気圏<ホームページ・リーダー v3.01 の読み上げメモ(犬神さん)
- 犬気圏<眼の助 2.1 の読み上げメモ(犬神さん)
- ホームページリーダーv2.5 読み上げメモ(自前)
- VE2000 読み上げメモ(自前)
- 眼の助1.1読み上げメモ(自前)
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