宿泊学習に行ってきた
2004-01-28
昨年に引き続き、近所の小学校から、冬の野外学習で雪中泊をするので手伝って欲しいと頼まれたので26、27日といってきました。場所は、独立行政法人国立立山少年自然の家で、食事はそこでとるものの活動のほとんどは野外というなかなか小学校とは思えないハードなもの。もちろん、冬の富山ですから雪はたくさんあります。
初日のメインは、イグルー作りとテントによる雪中泊です。イグルーというのはエスキモーな人たちが住んでいる例の氷で出来た家の事です。氷は無いので、雪のブロックでそれを作ります。イグルーを作るんだからそれで泊まればよさそうなものですが、もし完成しないと悲惨なことになるのと、いつ崩れるかわからないようなもので泊まるのも危険が危ないのでやめになりました。:p)
初日はちょっとないような好天に恵まれました。前日まで降っていた雪がやみ、空には太陽が輝いています。雪質は北陸には珍しい素晴らしいパウダースノー。天気がいいのは活動するのに都合がいいのですが、このよすぎる雪質にはちょっと困りました。パウダースノーだと雪がかたまらないので、ブロックを作るのが困難なのです。また、水分が少ないので接着力も弱いですし。とにかく、午前中はブロックを作るべく、皆で雪の積もった地面をひたすら踏み固めました。踏み固めて硬くなった雪をスノーソーと呼ぶのこぎりで切り出してブロックにするのです。以下は、ブロックを切り出してそれを少しイグルーの形に積み上げてみたものの写真です。
昼食後、ブロックを積みなおしていよいよ本格的にイグルーの形にします。上に積み上げるブロックをだんだん内側にずらしてゆき、最終的にドーム上に仕上げます。ある程度思い切ってずらしていかないと円柱状の塔が出来上がるばかりでなかなか屋根が出来ません。子どもたちはたいがい基本設計が大きすぎるのでなかなか屋根をつけるところまで辿り着かないのですが、何度か経験のある6年生だけは上手に完成させていました。4、5年生のチームももう少し小さく作っていれば完成したのでしょうが、今回は残念ねがら未完成で終わりました。以下は私が他の男性教師2名と作って完成させたイグルーの写真です。やや小ぶりですが、中にはテーブルや椅子も装備していて4、5人くらいは楽に団欒できる大きさがあります。
次は、昨年完成させることができなくて今年は力が入りまくっていた女性教師4人の手によるイグルーの写真です。私たちが作ったものよりも完成度が高いですし、横にある灯篭がいいですね。:-)
午後の後半からは、テントを設営して宿泊に備えます。大人でも雪の上で寝たことのある人は少ないと思いますが、小学生の時にこういう経験をしておくことは今後生きていく上で非常な自信になるのではないかと思うのですが、どうでしょう。もっとも、冬用のシュラフを2枚重ねて使うという技(?)を使っているので反則みたいなもんですが。:p) 私はもちろん1枚で寝ましたよ。ま、夜中に小雪がぱらつくという絶好の天気でよかったです。満天の星空とかだと見映えはいいですが、朝方の放射冷却で大変な寒さになってしまいますから。
夕食を自然の家で取った後、各自自分の作ったイグルーに入って団欒のひと時を過ごします。子どもたちはろうそくの灯でトランプなどしていたようです。甘酒とかはなかったですが、焚き火をたいてそのそばで、ココアとレモンティーを自由に飲めるようにしておきました。
団欒の後は、いよいよテントで寝るときです。はじめはがやがやしていたテントも次第に静かになって夜はふけていきました。その後、私も一杯いただきました。(謎)
明けて、27日は小雪がちらつく朝から始まりました。6時半起床でしたが、私は起こされるまでまったく目がさめることはありませんでした。:p) 以下は朝のテント村の様子
いったん、自然の家に戻って朝食を食べて、その後クロスカントリースキーによるミニツアーです。今回は時間が短く、ちょっと時間消化みたいな感じになってしまったのが残念でしたが、子どもたちはそれなりに楽しんだようです。その後テントやシュラフなどを片付けて昼食を食べて帰ってきました。
おまけで昨年に続いて、非常によかった自然の家の食事の画像をアップしておきます。今年から食後のコーヒーもお代わり自由で飲めるようになっていました。素晴らしい。
# イグルーを完成させることが出来なかった4、5年生は、来年の宿泊でぜひ完成させたいと早くも意気込んでいましたが、この春でこの学校は閉校になるらしい。
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この記事へのツッコミ
- 1: shinchan (2004-01-28T19:53:34+09:00)
- いいなぁ、楽しそう。自分が小学校の頃はこんなイベントなかったけどなぁ。
- 2: oozora (2004-01-29T01:39:22+09:00)
- 当該校の者です。無理言って,講師参加をお願いしました。貴殿がいるだけで安心するというわけです。来て頂いて助かりました。閉校は,まだわかりませんので,来年もよろしくお願いします。
- 3: 石浦 (2004-01-29T01:53:32+09:00)
- 本当にお世話になりました。素人の自分からみて、経験者のあなたがいて、とても心強く対応できました。昔風に言えば、感謝感激雨あられ。来年があるものならば、ぜひとも一緒に行っていほしいものです。
- 4: 本丸 (2004-01-29T18:23:08+09:00)
- あー、ボクも呼んで欲しかったぞ(笑)
- 5: 律子 (2004-01-30T03:41:11+09:00)
- 「ぼくは、ふと、『思い出』ということを考えていた。人の人生には、思い出をつくらなければならない時があるような気がした。」これは星野道夫氏のある本の一節です。まさに、そんな2日間でした。
のりさんからは、活動の一場面一場面でお話しを聞かせていただきました。「なるほど」と教えてもらうことが多くありました。ありがとうございました。また、来年子どもたちと共に一緒させてください。
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