来るか、Mozilla Firefox 0.9.1
2004-06-25
Mozilla Firefox の 2004-06-24 なナイトリーに 0.9.1 な branch が登場しました。ナイトリーには、trunk と branch の2種類があり、trunk というのは、とにかく飛びっきり最先端を行く開発版であるの対して、branch というのはそれから枝分かれした、言ってみれば安定志向のビルドに向けたナイトリーの事です。先日、Mozilla Firefox はマイルストーンである 0.9 をリリースしたばかりなんですが、0.9.1 branch なナイトリーが登場したということは、0.9.1 がまもなくリリースされるということを意味します。
0.9 の目玉機能に、新しい拡張マネージャーがあるわけですが、実はこれには様々なバグがあり、そこら辺りの修正が 0.9.1 の主な変更点になると思われます。
ところで、実は 0.9 リリース後も 0.9 branch なナイトリーは連日リリースされており、その過程でひとつ問題が起こりました。0617 branch なナイトリーからバージョン表記が 0.9+ なったのですが、新しい拡張マネージャーに対応した拡張は、どのバージョンの Firefox からどのバージョンまで対応しているかということを自分で名乗るような仕様になっているために、実際は動作するのに、0.9+ で動かないということが起きたわけです。拡張の install.rdf には例えば、こんな感じで書かれています。
<em:minVersion>0.8</em:minVersion>
<em:maxVersion>0.9</em:maxVersion>
これが意味するところは、この拡張が対応しているのは 0.8 から 0.9 までですよ、ということです。em:maxVersion を 例えば 1.9 とかにしておけばとりあえず 0.9+ でも大丈夫なんですが、実際に 1.9 まで大丈夫になるわけではもちろんありません。私も日々愛用している、タブブラウザ拡張の作者の piro さんも Latest topics > Past > 2004 > 06 - outsider reflex にて次のように書かれています。
バージョンが上がる度にこういう手間をかけなければいけないのかと思うと気が重いけれど、「Firefox 1.9まで対応してますよ」なんて今の時点で無責任に書いて毎回のチェックの手を抜くようなマネは絶対にするべきじゃあない。そんなことをしたら元の木阿弥だ。何のためのExtensions Managerだかわからなくなってしまう。福本風に言えば「何が何やらわからないっ……!」
さいわい、ユーザーの多いタブブラウザ拡張やAll-in-One Gestures日本語版などは、すぐに対応していただけたので事なきを得ましたが、実際に動作するのに、拡張の install.rdf がそのようになっていない場合、ユーザーが拡張をばらして(?)自前で書き換えてやる必要があります。難しい作業ではないですが、面倒ではあります。ここらあたりは、Another 朝顔日記 04-06-18 (Fri) で私が実際にアレコレした様子を書いていますので、興味のある方はご覧ください。
さて、拡張を 0.9+ に対応してくださった拡張作者の方々は、昨日 0.9.1 が出るらしいという話しが流れた時点で、またかYO! っていうため息が出たに違いありません。なんとなれば、0.9.1 が出た時点で、またしても、検証の上で maxVersion を 0.9.1 まであげる必要が出てくると思われたからです。0.9.1 は 0.9+ よりもバージョンが上ということになりますから。
0.9.1 coming - MozillaZine Forums によれば、結局 0.9.1 が出ても、表示されるバージョンは、0.9.1 でも拡張 app(?)は、0.9.0 のままとどまることになったようで、私としてはまぁ妥当なところだなと思っています。Another 朝顔日記 04-06-25 (Fri) にたいするツッコミで、もとひこさんは、何のためのサブバージョンフィールドなんだか…。
なんていうことを言っておられますが、まぁここはこらえてください。:p)
この日記のアクセス解析を見てもいまだに、0.8 を使っておられる方は結構多くて、きっとあちこちから聞こえてくるトラブルを懸念して、バージョンアップを思いとどまっているというか、まんどくさいと思っている方も多いと思います。そういう方のためにも、0.9.1 はいいものになって欲しいと思います。
ついでに一応、私が一番安全だと思う 0.8 からのバージョンアップの方法を書いておきます。
- プロファイルのある、\application data\phoenix ディレクトリを違う名前にリネームする。たとえば、phoeni とか。
- もし、0.8 以降のナイトリー版を使ったことがあって、\application data\firefox にもプロファイルがある場合は、これもリネームしておく。Mozilla Firefox のプロファイル を参照されたし。
- 0.8 を削除の上、0.9.1 をインストール。
- そのまま起動すると、\application data\mozilla\firefox に新規プロファイルが生成される。
- Mozilla Firefox をいったん終了して、bookmarks.html や cookies.txt、userContent.css などを phoeni から新しいプロファイルにコピー。
- 手間ですが、あまりアレコレ欲張ってコピーしないほうがトラブルは少ないと思われます。
- Mozilla Firefox を起動して、まずは Show Old Extensions を導入して 拡張マネージャーに対応していない古い拡張も設定できるようにする。
- 拡張マネージャーに対応した新しい拡張を新規に導入。
- あらかじめ、拡張がどのバージョンに対応しているか調べれれば、インストール出来ないなどのトラブルは少ないと思われます。
- 拡張が対応していないけどどうしても使いたい場合は、拡張の作者にお願いするか、自分で改造する。:p)
こんな感じでしょうか。ここらあたりは、よりよい方法があればツッコミいただけるとありがたいです。
0.9.1 は数日後に出ると言われています。いいものになって出てくれればいいですね。
この記事へのツッコミ
- 1: けいた (2004-06-27T16:47:52+09:00)
- こんにちは、はじめまして。
よくわからないのですが、
プロファイルのリネームは、0.8の削除の前でいいのでしょうか?
それから、0.8の削除の前に拡張をアンインストールする必要はとくにないと思われますか?
- 2: のり (2004-06-27T20:59:32+09:00)
- 0.8が起動していなければ、プロファイルをリネームするは削除の前でも後でも構わないと思います。リネームした時点でそのプロファイルは Mozilla Firefox とは無関係なものになるはずなので。拡張のアンインストールも必要ないと思います。プロファイルを削除してもいいのですが、リネームするのは、一応のバックアップのつもりです。
- 3: けいた (2004-06-27T22:34:26+09:00)
- なるほど、そういう理由でプロファイルのリネームを
行うわけですね。理解できました。
どうもありがとうございます、たいへん参考になりました。
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- http://diary.noasobi.net/2004/06/diary_040625a.html
ウェブ書道(湾岸日記) 経由でお習字ができる flash を知ったので書いてみた。何度でもやり直しできるのがいいなぁ。何度やっても下手糞なんですが。
以前紹介したとばかり思っていたのですが、実は気のせいだったということがわかったので、日ごろ私が使っている xyzzy 用の lisp をご紹介。
元々は、リージョン・セレクションををタグで囲む という lisp なんですが、リージョンとかセレクション作るのも面倒なんで、カーソル行を一気にマクアプしたいからなんとかなりませんかと、xyzzyでタグ打ってる人の数 → で相談してどなたかに書いていただいたものです。起動するとミニバッファで何か聞いてくるので、何かいってやるとカーソル行をマクアプしてくれます。履歴も効きますので、[↑] キーとか押してみても便利です。数文字打ってからやってみたり。
一応セットで使うと便利なので、両方載せておきます。
;;カーソル行をタグで括る
(defun quote-line-by-tag (&optional (quotetag ""))
(interactive "*sTag: ") ; s => 文字入力を指示する。
; 入力された文字列は quotetag に割り当てられる。
(setq starttag (string-trim "<>" quotetag))
(setq endtag (substitute-string starttag " .*" ""))
(save-excursion
(goto-eol)
(insert "</" endtag ">")
(goto-bol)
(insert "<" starttag ">")))
(define-key ed::*html+-mode-map* '(#\M-b) 'quote-line-by-tag)
;;リージョン・セレクションををタグで囲む
(defun quote-region-by-tag (&optional (quotetag ""))
(interactive "*sTag: ") ; s => 文字入力を指示する。
; 入力された文字列は quotetag に割り当てられる。
(setq starttag (string-trim "<>" quotetag))
(setq endtag (substitute-string starttag " .*" ""))
(case (get-selection-type)
((1 2)
(exchange-region-and-selection)))
(let ((begin (mark))
(end (point)))
(when (> begin end)
(let ((tmp begin))
(setq begin end
end tmp)))
(save-excursion
(goto-char end)
(insert "</" endtag ">")
(goto-char begin)
(insert "<" starttag ">"))))
(define-key ed::*html+-mode-map* '(#\C-t) 'quote-region-by-tag)
私の設定では、M-b でカーソル行を、C-t で、リージョンもしくはセレクションをマクアップしてくれます。.xyzzy に直接貼り付けたり、siteinit.l に書いて、普通にダンプファイルを作り直してたりすれば使えます。ぜひお試しを。結構便利です。どうもありがとうございました。>某スレの皆様
- 追記
-
kyokusho news [2004/06/22 18:19]を見て、汗った。Han's Room / xyzzy-lisp にある リージョンとセレクションをトグルで変換してくれる exchange-region-and-selection が必要です。導入の仕方は exchange-region-and-selection.l 内部に書いてありますし、netinstaller にも対応していますので、そっちで導入されてもいいです。
この記事へのツッコミ
- 1: tomoya (2004-06-22T22:57:20+09:00)
- 情けない質問なのですが、早速導入しようと思ってみたものの、『変数が定義されていません editor::*html+-mode-map*』と言われてしまったのですが、どうしたらよいでしょうか(泣)?
- 2: のり (2004-06-22T23:17:42+09:00)
- えーと、もしかすると html+-mode 導入していませんか? 実は、そっちも必要です。もし、html+-mode でなくて、xml-mode などお使いでしたら、件の lisp の該当個所を xml-mode-map とかに書き換えれば、xml-mode の時に使うことができるようになると思います。多分。:p)
- 3: nabeso (2004-06-23T18:59:54+09:00)
- html+-modeのそこに放り込んでも動いてくれますね。便利です
- 4: のり (2005-04-04T19:18:58+09:00)
- 大変遅くなりましたが。:p)
(define-key ed::*html+-mode-map* '(#\M-b) 'quote-line-by-tag)
の前あたりに、
(require "html+-mode")
を書いておくとよさげです。>tomoya さん
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昨年に引き続き、今年も来週に控えた山開き登山会前の朝日岳、恵振尾根コースの登山道整備に行ってきた。
今年は道路工事は無くて基本的には草刈でした。鋸刃の草刈機を使って道の草を刈るのですが、私は草刈機を扱えないので、まずは燃料の運搬を受け持ちました。2リットルのペットボトルに混合燃料を入れたボトルを二人で10本、5合目まで担ぎ上げました。ま、相棒が元気なやつだったので私は4本しか持たずに済みましたが。:p)
その後、いったん途中まで下って草を刈ったあとの掃除(?)などしながらまた5合目まで登り、帰りにお土産のアマンボなど少々いただいて帰ってきました。今日はかなり蒸し暑くて結構まいりました。
朝日小屋の小屋開けにいってきた
2004-06-16
ちょっと日にちが経ってしまいましたが、13、14日に朝日小屋の小屋開けにいってきたので、そのときに撮った写真でも少し上げておきます。
小屋開けは、大量の荷物をヘリで空輸して小屋へ収める必要があるために、小屋へは歩いて登るのではなくてヘリで上がりました。以下の写真はヘリの助手席(?)に私が座って撮ったコクピット付近の写真です。
北又から、朝日小屋までは歩くと1日かかるわけですがヘリだとわずか4分です。:p)
午前中は時折ガスが発生したりして、途中荷揚げするのに中断もありましたが、無事午前中に予定分量すべての物資と人間を上げることが出来ました。計20数回往復したはずです。
昼からはアレコレ片付けたりしていたのですが、夕方頃になっておそろしく空気が澄んできて夕食後には小屋にいる人間総出で写真撮影会のようになりました。以下は、私のとった夕日に輝く白馬岳の写真のサムネイルです。大きいサイズの画像(800*600 約63KB)にリンクしています。ちなみに尖ったほうが旭岳(朝日岳じゃないよ)で、尖っていないほうが白馬岳です。
この白馬、旭岳の写真を撮ってしばらく後、視線を反対側に向けるといよいよ富山湾へ沈む夕日です。この写真も、先の白馬岳の写真も小屋のすぐ前の前朝日岳の山頂から撮影しました。夕日の写真も大きい画像(672*494 約21KB)へリンクしています。
この写真は、黙っていれば朝日のようにも見えないこともないので、来年の年賀状に使おうかな。:p)
13日の晩は夕方から引き続きめちゃめちゃいい天気だったので、日が落ちてからの空はものすごかったです。何がすごいといって、あんなにたくさんの星を見たのは私も初めてではないかというくらい、たくさんの星がきらめいていました。残念ながら私の持っているデジカメでは撮影できるはずもなく、指をくわえてみているしかありませんでしたが。もっともあれは生で見ないととても伝わらないだろうなぁ。
明けて、14日です。天気がよかったために放射冷却でめちゃめちゃ冷え込みました。朝4時半の時点で小屋の外にかけてある寒暖計の目盛りは摂氏2度でしたから。朝日小屋の周りには、池溏や、雪渓の雪解け水が作る小川が流れているのですが、これらにことごとく氷が張っていました。流れのない池溏ならまだしも、流れている小川まで、表面が氷に覆われていました。これも驚きましたね。以下、凍った小川の画像です。
他に、花の写真もいくつか撮ってきたんですが、マクロの調子が悪くてあまりいいものが撮れませんでした。ま、それでもある程度ゴニョゴニョして、Another 朝顔日記 の方に少しずつアップしていく予定なので、興味のある方はそちらのほうもどうぞ。